s43年11月26日 夜のご理解
今日はあの、お夕食をこたつの間で頂きよりましたら、栄四郎が風呂から上がってきてから、うーん、上のはりに飛びついてから、こう運動しよるわけですよね。その少しでもこう、背が伸びたいわけなんです。ありゃ、やっぱ自分が小さいことをやっぱ苦にしてるわけなんですね。それで私は、あのご飯、とにかく栄四郎くん、ちょっと来てごらんっち。あの洋服を着てから来なさい、裸でしよりましたから。あのね、あの、あんた達はあの知るまいけれども、お父さん達も兵隊検査というのがあった。徴兵検査が。ときにね、やはりあの甲種、乙種それから、丙種、丁種というようにその、いろいろおー、体格のそういして、そういうあれがあって、お父さんは丙種合格であった。丙種に合格しておった。けれども考えてみると、甲種の者はもうその年兵隊にとられる。それから、乙種の者でも、おーまだお父さんが北京に行く前に、もうほとんど召集されていった。その甲種、乙種という人はもう、ほとんどがお父さん達の年配の人は戦死しているんだと。お父さんがね
、丙種であった、体格がよくなかったということがね、家でお父さんがあることだからね、あんたが小さいということも、こりゃ神様のご都合よと。うん、だから「僕もそげん心の中じゃ思もっとる。神様のご都合ちわ思うとる。」そんなら、けしてあの大きくならして下さいなんてゆうちゃ、お願いしちゃいかんよ、神様のご都合じゃからねというて、その話したことです。また、栄四郎もそれが分かったようですけれども。ほんとにあの、思うてみるとですね、人間の運命というものは、はぁそれも欲しかったなぁーと、例えば甲種から外れて乙種でも、そのがっかりする。ましては、それが丙種でしたから、丙種合格でしたから、ね、というのは、もうそれこそ、もう人間のなんというですかね、数に入れられないぐらいにその、まぁ、あー肩身の狭い思いをしたんですけれども。おー、考えてみると、おかげ丙種であったおかげで今日まで、こながられておる?ということがね、有難い。だから、すべてのことがそうだと思うんですよね。ですから、私共が分かっておるけれども、やはりあの、そこんところ神様にお願いをするといったようなことが、いわいる無理な願いというのではなかろうかとこう思う。ね。だから、その無理な願いということは、その神様のご都合であることをわからんところにその無理な願いということになってくるです。ですから、ね、むしろそこんところ神様のご都合をご都合と分かって、そのお礼を申し上げる気持ちになるところからです、ね、神様が、例えば栄四郎の例でいうならば、まぁおかしくないように適当にあー、寸の方も、おー太る方の上においても、まぁおかげを下さるのであろうとこう思うのですけれども。私もそのことを話ながら改めてですね、はぁ、ほんに丙種合格やったことも、いっぺんもお礼申し上げたことが無かったがと思ってから、今朝改めて本番思わせて頂いたことでした。どうぞ。 治子